「時は金なり」というように、派遣での仕事探しにおいて時給の問題は、文字通り死活問題です。
だからこそ、これから選ぶ仕事が相場と比べて高いのか、低いのか、必ずチェックしたうえで就業先を決めていきましょう。
今回は、業種ごとの平均相場とともに、その実態をご紹介していきます。
目次
2018年の発表では、派遣社員の全国平均相場は1500円程度?
調査方法等にもよりますが、たしかに現在のところ、全国の平均相場は1500円以上だと言われています。
しかしながら、実際には、エンジニア、クリエイティブ系、通訳などの高額派遣求人が平均値を吊り上げているため、誰もがこの辺りを判断基準にするべきではありません。
つまり、派遣の時給と一口に言っても、実は業種ごとにその相場が大きく異なるため、あまり全体の平均値を相場としても意味がないということがわかると思います。
時給や給与を考える際に、最も大切なのは、実は雇用体系ではなく職種です。
派遣社員ももちろん、例外ではなく、職種別、スキル別に時給の差は顕著なります。
派遣社員の職種別の時給相場
物流・整備の仕事では、1,100円~1,300円。
エクセル利用などを中心とするOA事務では、1,200円~1,500円。
コールセンターのオペレーターでは、1,200円~1,700円。
広告デザイン、出版・編集では、1,500円~1,800円。
翻訳・通訳では、1,800円~2,200円。
エンジニア、プログラマーでは、2,000円~2,500円。
もちろん地域によって変動はありますが、東京での中央値は以上のような設定になっています。
傾向としては、ニーズが高かったり、特別なスキルが求められるような職種に関しては、他と比べて時給が高額化するようになっています。デザインや編集系では、実務経験か専門学校卒業程度の知識を求められますし、翻訳・通訳ではTOEICのスコアがよく応募条件に掲載されています。
プログラマーもプログラミング知識を求められることも多いですが、中には未経験、知識無しでも応募可能求人もあり、そういった場合はゼロからスタートするための研修制度を用意しています。「あまりに破格の条件のように聞こえるので、何か裏があるのでは?」と思うでしょうが、実はプログラミングの知識といっても、そこまで高度なものが求められる職業ばかりではないので、短時間の研修でもなんとか現場で揉まれながらやっていくということもできるのです。プログラマーとコールセンターのオペレーターだけは、未経験でスキル無しでも採用してくれる会社がたくさんあります。
ちなみに、上記6つの職種の中で、最も入社しやすいのはコールセンターのオペレーターです。
理由は、会社が必要とする従業員数が桁違いに多いからです。人集めに苦労するからこそ、他より簡単な仕事であったとしても、高額な時給を用意して、なんとか事業継続させようと懸命になっているわけです。
コールセンターの選び方については、『【初心者ガイド】初めてのコールセンター派遣はデスク規模で選ぶ』で詳しく解説しているので、検討する際は必ず参照してみて下さい。
東京都のアルバイト最低賃金985円と比べたら、かなり高い派遣の時給相場
雇用形態よりも、業務内容によって時給は変動するとおつたえしましたが、そうは言ってもアルバイト勤務に比べれば時給相場は圧倒的に高いということが言えます。
もしあなたが現在、アルバイト契約での就業をしているということであれば、即派遣社員になることをおすすめします。派遣社員でいることのデメリットが語られることも世の中ではありますが、少なくともアルバイトと比べたら、その待遇が良いということは誰にも否定できないでしょう。
いまと同じ条件で、未経験、スキル無しでも、より高い時給で働ける仕事が見つかります。
大量募集のコールセンターであれば、すぐにでも働き始められるでしょう。
派遣の時給が高い理由
アルバイトを雇おうと思ったら、募集広告、複数の応募者の採用選考、研修、給与支払いなどの事務処理等を全て雇用元が負担しなければいけません。しかし、派遣社員の場合は、そのコストを派遣会社が全て持つため、雑費が少ないことが理由の一つです。
さらに効率的な業務運営のため、人が足りない状況を継続させたくないといった理由から、派遣会社と契約をしてでも、採用までにかかる時間の短縮を図りたい会社が多いからです。つまり、アルバイトを募集している会社に比べ、派遣社員を募集している会社の方が経済的に余裕があるということもあります。
今よりももっと高い時給が欲しいならスキルをつけること!
最も簡単な方法は、なんでもいいので何かスキルを身につけることです。
例えば、TOEIC800点を取れば、未経験でも就業可能な時給1800円の翻訳求人に応募が可能になります。またはExcelの資格を取ることで、事務仕事でももう少しレベルの高い職場での就業を可能とします。
そして大手の派遣会社では、そういった資格取得支援制度を設けているため、事前申請することで資格受験費用の割引が受けられたり、資格取得のための無料講座を受けたりすることもできるようになっています。
時給はもっと欲しいけど、独学でスキルを獲得するなんて無理……
時給を引き上げるためのもう一つの方法は、いまよりも平均時給相場が高い仕事の未経験者を歓迎している求人に応募することです。最初こそ低めの時給でスタートしますが、そこで研修を受けて実務経験をしてしまえば、今度はその職種の平均的な職場への求人応募をしてしまえばいいのです。
派遣社員はアルバイトより、簡単に働き始められる?
ここまでお伝えした通り、派遣社員として働いた方が、アルバイトとして働くよりもずっとお得であるということがわかったと思います。
しかしその一方で、「そんなに良いなら、就業開始までのハードルも高いだろうから自分には無理じゃないか」という声も聞こえてきそうです。
実態はどうか?全くそんなことはありません。
むしろ、自分でアルバイトを探すより、派遣会社に希望条件を登録をして、派遣会社のエージェントに自分にマッチした求人を探してもらうだけの方が、圧倒的に簡単なのです。面接さえありません。
あなたは、家でぼおっとしているだけで、派遣会社が勝手に情報精査をしてくれて、求人を紹介してくれるという仕組みなのです。
料金?もちろん登録から、就業開始にいたるまで、全て無料です。派遣社員側が派遣会社に登録料や紹介料といった類の料金を支払うことは一切ありません。
もしあなたが、いままで特別な理由もなく、ただよく知らなかったというだけで、派遣就業をしたことがないのなら、とりあえず今すぐに登録だけでもしておくべきです。
どういった就業先が、どの時期に増えるのかという実地的状況を知っておくだけでも、いざ転職をする時期を決めるタイミングで大きく有利に働きます。
迅速な行動のみが、たしかな結果をもたらしてくれます。
いまの仕事を、まだ何年も続けるつもりでしょうか?
まとめ)派遣の時給は職種によって大きく異なる
以上が「【徹底解説】派遣社員の時給は、どのくらい貰うのが普通?」でしたが、いかがでしたでしょうか?
繰り返しのお話にはなりますが、派遣の時給はあくまで職種によって変わるものです。派遣だから、誰もが一定の給与水準というわけではありません。
また時給を上げるための、最も簡単な方法は、資格を取ること、スキルを上げることです。
そうでなければ、未経験でも就業可能な、研修制度が充実している時給相場の高い業種に転職することがおすすめです。
いずれにしても、派遣会社のメリットは、あなたのそういった希望をすくい上げて、条件に合った求人を紹介してくれるという点です。