コールセンター派遣の仕事って、一見大変そうな感じがしませんか?
特にテレビのイメージだと、制服を着た若くて気の利きそうな女性が、休む間もなく電話対応をし続けているようなのが定番だったりするかもしれません。
さらには友人で実際にコールセンターで働いたことがある人がいなければ、実際の職場がどうなっているかもわかりにくいというのが現状だと思います。
そこで今回は、業界歴5年以上、SV経験者の私がコールセンターの仕事はどういったポイントが大変なのかをご紹介していきます。
ちなみに、結論だけ先出ししてしまうと、何と比べるかによって大変かそうでないかは変わりますが、同程度の給与水準の他業種と比べれば圧倒的に楽です。
目次
入社当初は覚えることがたくさんあり過ぎる……?
コールセンターでは、入社すると必ず専用の時間を用意して、取り扱っている商材や、電話対応一般についての研修を行います。
会社によって期間は異なりますが、インバウンド(受信)系で長いところであれば2ヶ月以上を費やして、しっかり覚え込ませるところもあります。
これらは、経験者、未経験者の別なく実施されるため、慣れている人や、座学講義が苦手な人からしたら苦痛の時間となってしまうようです。
特に、全く興味のかけらもないような業態のコールセンターを選んでしまった場合、専門用語などを覚えることが嫌で仕方なくなってしまいます。
解決策としては、当然ですが少しでも自分の興味がある業態のコールセンターを選ぶことですね。
ただ、ポジティブに考えれば、その講義を受けている時間分は、働かなくても給料が貰えるわけなので、ラッキーといえばラッキーとも言えないでしょうか?
それに、研修内容は商材知識だけではなく、ビジネスマナーの基礎研修や、ちょっとした話し方講座が受けられるため、ヒューマン・スキルが向上するという意味でも、決して無駄な時間ではないので、たとえ大変に感じたとしても、価値がある大変さであることは間違いないでしょう。
クレーム対応が大変!?
インバウンド(受信)系コールセンターの定番ですが、電話応対にはクレーム対応は付き物です。
どれだけ丁寧な対応をしていようと、あなたの能力や真剣度に関わらず、クレーム入電というのはやってきます。
というのも、クレーム入電というのは多くの場合、あなた個人に向けられた感情的な怒りというより、企業のサービスに対する不満であったり、ユーザーの不安から出発するものがほとんどだからです。
だからこそ、あなたの対応内容に関わらず、クレーム入電はやってきます。
暴言、中傷、屁理屈などが続くと、わかっていてもつい、頭に来てしまったり、心を傷つけられたりすることはあります。
ただ、インバウンド系コールセンターには、必ずクレーム専任担当者が在籍しているため、対応を引き取ってもらうことができるので、
理不尽なクレーマー相手に1時間も2時間も対応したりするということは、現実的にはあり得ません。
ネット上では、実際には不毛なクレーマーとの対応でも、なかなか対応の引継ぎをしてもらえないというような情報を見かけますが、複数のコールセンターデスクで管理者を経験した私の意見では、これには理由があるはずだと思います。
もちろん、広いコールセンター業界なので、中には勤務態度の悪いクレーム担当もいるかもしれませんが、一般的には引継ぎの際にも具体的なマニュアルが用意されています。
例えば、取り扱い商品が故障したことを理由に返金を希望するお客様には、まず修理の提案をし、それでもだめならクレーム対応者に引き継ぐというようなふうに決められています。
これを無視して、とにかくお客様が怒っていたから、ほとんど一言も会話のやり取りをしないうちから、クレーム対応引き継ぎを依頼しても、さすがに引き取ってはくれないこともあるかもしれません。
状況次第ではありますが、そんなにネットで騒がれているほど理不尽な職場ばかりではありません。
アウトバウンド(発信)系のコールセンターの場合、ノルマ達成がプレッシャーになることも……?
アウトバウンド(発信)系で最も大変なのは、やはりノルマ(目標値)を追いかけることでしょう。
会社によって、色々な呼び方をしているとは思いますが、要は「営業ノルマ」ですね。
アウトバウンドというのは、基本的には電話営業です。
いくらアウトバウンドと言えども、今時、達成できないからといってオペレーターを恫喝したり、未達だけを理由にクビにするといったようなことはありませんが、ノルマ達成が数カ月続けてできないと、個別研修があったり、面談があったりと、少しずつプレッシャーをかけられることになります。
ただし、ノルマ達成ができると、インセンティブなどの形で、報酬としてしっかり還元してくれるのもアウトバウンドの特徴です。
コールセンター派遣は、基本的には座り続けているお仕事
コールセンターがまさか立ち仕事だと思っている人は、さすがにいないと思いますが、長時間座って仕事をすることに慣れていない人からしたら、最初はむず痒い気持ちを感じることもあるかもしれません。
もちろん、身体が固まってきたらちょっと立ちながら電話を取ったり、電話中でも伸びをしたりすることはもちろん可能です。
さらに、コールセンターの仕事は、他業種に比べて休憩時間が多めなのも特徴の一つです。
集中力の低下を防ぐために、定期的に休みを取ることでパフォーマンス・アップを目指すことが、業界で一つの慣例として根付いているからです。
特にインバウンド(受信)系コールセンターであれば、常に電話が入ってくるために全員一斉に休みを取ることができないので、各自がそれぞれ好きな時間に決められた時間の休憩に行けるという制度が取られていることが多いです。
そのため、喫煙者なら一時間に一回行ったり、朝食を食べそびれた日はアメニティ・ルームで午前中に軽食を取ったりというような働き方もできます。
座ったまま長時間仕事をするのは、慣れるまでは大変に感じる人もいるかもしれませんが、それを苦にしないための工夫がされているのもコールセンター派遣の良いところです。
まとめ)何と比べるかによるが、同程度のスキルで就業可能な業種一般で考えると、圧倒的に楽な仕事であることは間違いない!
以上が「【ぶっちゃけてみた】コールセンター派遣は果たして大変な仕事か?」でしたが、いかがでしたでしょうか?
仕事が楽か、大変かというのは、あくまで相対的な基準でしかありません。
たいていの人は以前の仕事と比べますよね?
しかし、実査のところ同程度のスキルで就業可能な他業種と比べると、就業難易度が圧倒的に低いというのが事実なんです。
同程度の時給を得ようと思うと、特定業界での就業経験であったり、何らかのスキルが必要であったりします。
そういった意味では、コールセンター勤務というのは、スキル無し、学歴・職歴不問の選択肢の中では最高峰の時給と就業環境を提供しているということがわかります。
一言で言うなら、「知る人ぞ知る穴場的な仕事」です。