派遣社員として入社し、正社員SVにな出世することはできるのか?
答えは、できます。私が実際にそうでした。
どうせ働くなら、もっと高い給料をもらって、キャリアップしながら仕事をしたいというのが人の本音であり、私の希望でもありました。
そうした経験から、今回はコールセンターでいかにして、昇進をしていくコツをご紹介していきます。
目次
コールセンターの組織図とはどんなもの?
コールセンターはこんな組織図になっている!
コールセンターの組織図というのは、ごく分かりやすく言うと、基本的に三層構造になっています。
一番上に正社員SVがいて、最も下にオペレーター、そして真ん中に挟まれるようにしサポート担当者がいます。
サポート担当の役職名は会社によって呼び方が異なりますが、一般的にはリーダーという呼称を取ることが多いです。
SVの仕事とはどんなもの?
それぞれの役割としては、まずSVがデスクの目標値を決めたり、施策の策定、勤怠実績や雇用管理を行います。デスクの実績責任を負ったり、派遣や契約社員、アルバイトの契約関連の面談をするのもSVの仕事です。
サポート担当のリーダーは何をするのか?
リーダー職についているスタッフが、オペレーターの実績をリアルタイムで管理します。
たとえば、長時間対応をしているオペレーターがいれば、応対のアドバイスをしたり、質疑応答に答えたり、それでも長引きそうならそのまま対応を引き取ったりします。
またオペレーターが対応できないクレームがあれば、対応を引き継ぐのも彼らの仕事です。
デスクにもよりますが、ほとんどの場合は、一日の大半をクレーム対応をして過ごします。
雇用形態は、契約社員か、地域限定社員です。
オペレーター
まずはコールセンターに入社したら、このオペレーターから始まります。業務内容はご存知の通り、インバウンドなら決められた時間電話を取り続けるというようものです。
雇用形態は派遣やバイト、契約社員、地域限定社員です。正社員採用というのは、新卒で入社した社員が半年ほど研修でオペレーターをやるというのを別にすれば、正直なところ聞いたことがないです。
まずは、リーダー昇格を目指す!
コールセンターでキャリアップを目指すには、何はともあれまずはリーダーにならないことには話になりません。
リーダーになるにはどうすればいいか?
これは会社によるというよりは、実はコールセンターのデスク規模によります。
というのも、日本全国コールセンターは数あれど、実際には運営基準やセオリーというのはどこも似たり寄ったりです。内部監査のためのコンサル会社も大手の同じところを使っていたりもしますし、そもそもビジネスモデル自体がそんなに複雑ではないため、最適解が絞られているかです。
規模が大きいコールセンターでは、リーダーとオペレーターの間にさらにサポート専任の役職があったりします。例えば、OJT講師であったり、質疑応答の専門スタッフなどですね。
中には、オペレーターからこういった任務を経由しなければリーダーになれなかったりします。そういった場合には個別の対策が必要だったりします。ただ基本的には登用基準などはある程度、あなたのやる気ベースで評価されるので、更新面談の時やなんかにサポート担当になりたいと言えば、登用条件を開示してくれたり、「三カ月以内にどういう応答実績を作れば、登用してあげよう」というような交渉が生まれたりするものです。
特に大きなデスクほど、先に宣言したもの勝ちになるので、早い段階でキャリアップを望んでいることを正社員に伝え、同時に日々の受電業務に励みましょう。
オペレーターからリーダーになるまでの期間は、およそ、10カ月から1年半ほどであることが一般的です
ただし、立ち上げから間もない新規デスクの場合、入社から3ヶ月や半年で登用されるといこともあります。
その一方で規模の小さいコールセンターの場合、オペレーターからいきなりリーダーになることがほとんどです。
しかし意外なことに、小さなデスクほど、登用条件は曖昧です。というのも、サポート担当の要員をあまり増やし過ぎても仕方ないため、完全欠番制になってしまうからです。
つまり、リーダーが一人辞めたら、その時点で最も成績が良く、人当たりの良いオペレーターがリーダーに昇格するという仕組みです。
メリットとしては、だいたい待っていればなれますが、空きが来なければなかなか昇格できません。
リーダーからSVになるには?
リーダーからSVにはいかにしてなれるかのかと言うと、これもデスクが重要視している内容によって異なるのですが、大きく二つに分けると、クレーム対応能力と、自分の配下にいるオペレーターの実績管理能力です。
コールセンター業界は、なるべく重大事故を起こないようにしたいという保守的な考えが強いです。そのため、クレームが発生した時に、消費者センターに通報されたり、クライアントに直談判されたりすることを非常に嫌います。
したがって、クレーム発生時に迅速かつ丁寧に収束させられる技術を持っている人間は非常に重宝されます。また、SVというのはリーダーがクレーム対応でてこずっているときに、アドバイスを与えたり、方針を伝えたりする役割も担っているため、クレーム対応の下手なSVというのは、実際のところあまり仕事になりません。SVになるには、高いクレーム対応能力というのは必須事項と考えた方がいいでしょう。
そしてもう一つが、オペレーターの実績管理能力です。
現在のコールセンターでは、ユニット形式、またはチーム形式と言って、オペレーターをいくつかのグループに分けて実績の管理をしています。そしてその小さなグループをまとめるのもリーダーの仕事の一つです。
もちろん方法論の作成や進捗管理はSVが行いますが、実際に足を動かして、オペレーター一人一人とコミュニケーションを取りに行くのはリーダーの仕事です。
オペレーターからの信頼を獲得できていなかったり、気が弱くてなかなか厳しいことが言えないような場合は、自分のグループの応対実績が上がらないため、SVとして登用されることは難しいです。
ちなみに、内部昇格を目指すのとは別に、派遣社員としてのスタートになはなりますが、SV職の募集に応募するという手段もあります。【徹底解説】コールセンターSV派遣の就業実態とその待遇!で詳細に説明しているため、少しでも興味がある場合は、選択肢の一つとして必ずチェックしておくべきです。
SVになったあとのキャリアアップ・プランはどのようにして計画すべきか?
SVになるということは、正社員としての登用を受けることとほぼ同義です。
この先をどうするかは、人によって様々ですが、非常に数多くの選択肢が存在します。
そしてこれが一番というようなセオリーもあまりありません。正社員からの転職なら、待遇面も良いところがたくさんありますし、そのまま内部昇進を狙っても悪くはありません。
他業種の企業では、バイト上がりや派遣上がりというのは、あまり良い言われ方ではないですが、コールセンターの場合は、数年間フロントで顧客対応をこなしてきた実績というのは大きな経験です。
なによりも、交渉事が非常に上手くできるようになります。理不尽なクレームに耐え、ストレスを押し殺して顧客と支払い料金の交渉をしてきた経験は、新卒入社の社員にはないものです。
その経験を活かして、社内での人事競争に打ち勝ち、マネージャーやセンター長を目指すことも可能で、実際にそういった人はたくさんいます。
ちなみに余談ですが、私の勤めていたコールセンターでは、部長補佐が派遣オペレーター出身であったため、飲み会で酔っ払う度に、必ず自分がどれだけ苦労してここまでやってきたかという自慢話を聞かされたものです。そしてオペレーターから始めた社員たちに、オペレーター経験は出世していく上での、大きな武器になるから、それを忘れず大切にするようにと言っていました。
まとめ)コールセンターはやる気次第でキャリアップし放題!
以上が「SV経験者が語る、コールセンターでの失敗しないキャリアップ術!」でしたが、いかがでしょうか?
最後に一つアドバイスをするとしたら、キャリアップを目指すなら、規模の大きなコールセンターに入った方がいいです。
規模の大きなセンターでは、育成ノウハウが確立されているため、要領の良さやポテンシャルよりも、やる気ベースで上位職への登用をする場合が多いからです。アピールすることを忘れさえしなければ、給料も役職も上がっていくのでおすすめです。