コールセンターで働きたいけど、残業が心配!というあなたは、必ずこの記事を読んでから就業先を決めるべきです。
コールセンターの数だけ、残業の種類があるといっても過言ではありません。
もちろん、他業種に比べて高時給であるため、たくさん稼ぎたい人にとっては嬉しいポイントですが、そうでない人にはデメリットでしょう。
今回は、残業が発生するパターンとその事例を5つに分けて紹介していきます。
目次
残業の発生しやすいコールセンター、発生しにくいコールセンター!
(1)まずは企業のHPを見てみること
企業のHPにはよく、お客様用問い合わせ窓口(コールセンター)の電話番号が掲載されていますが、これが一つの目安です。
「土日祝日を除き、9時から17時まで受付」とあれば、固定シフト制で運営しているということであり、残業が発生する可能性はほとんどないと見ていいでしょう。
しかし、営業時間が長いからといって、残業が常態化しているかというと、必ずしもそうではありせん。
ある特定のコールセンターに残業が多いかどうかは、その規模によって大きく左右されます。
どういうことかと言うと、規模の大きなコールセンターでは、人員が不足した場合、補填をするのに時間がかかります。したがって、生まれてしまった欠員は追加出勤や残業で埋めるしかないため、残業依頼が大きく膨れ上がってしまうという構造を持っています。
仮に大量採用に成功したとしても、新人オペレーター比率がそのデスクの中で増加することにより、現場の実績管理業務に負荷が掛かり、結果的にフォロー不足等の環境起因で退職者も大量に出てしまいます。
(2)規模の大きなコールセンターのメリット、デメリット
このように、大規模コールセンターでは人手不足を解決することが非常に困難であるため、残業をたくさんして短期的に稼ぎたい人にとっては、天国ですが、そうでない人にとってはなかなか苦しいかもしれません。
その反面、大規模コールセンターは人数が多いので、その分シフト調整がしやすいというメリットもあるので、希望の就業環境に合わせて選ぶのが望ましいと言えます。
残業事例1 終業間際に電話が入ったら、残業発生?
残業事例として、全てのコールセンターに共通するのが、終電間際に電話を受けるというパターンです。
例えば、シフトが17時までであったとして、16時55分に電話対応が終わったら、もうすぐ終業時間だからヘッドセットを片付けて帰る準備をしていいかというと、残念ながらそれが許されることはありません。その間もお客様が待っていますし、オペレーターにも給与が発生しているからです。次に電話を取ってしまうと、残り5分で終わらないことが明らかだったとしてもです。
シフト終了時刻が営業終了時刻と同じであれば、配慮してくれるお客様も中にはいますが、ほとんどのお客様は営業終了時間ぎりぎりに繋がったら、心理的には「滑り込みで繋がってラッキー!」というのが実情です。そしてここで電話が切れたら、もうその日は繋がらないとわかったら、聞き逃しがないようにしておきたいというのが人間心情ですから、最後の一本というのはどの業種でも長時間化しがちです。
ただし、どうしても予定があって、シフト終了時刻ぴったりで帰りたい場合は、事前にデスク管理者に相談すれば、状況によっては時間が来たら対応を引き取ってくれることもあります。
もし個別に事情がって、現在困っているということであれば、相談してみるのがいいでしょう。
残業事例2 営業時間終了後の積滞解消のための残業
例えば19時で窓口の営業時間自体は終了したものの、18時59分に電話してオペレーターが埋まっていて待っていたお客様の分の対応はどうなるでしょうか?もちろん、システムで切電としてすることもできますが、一般的には終了時間の定刻までに入電があり、自社都合で待ってもらっているお客様については、すべて対応を行います。
そうなると、オペレーターとしては、営業時間の終了とともにシフト終了するはずだったのが、半強制的にお待ちのお客様解消のために残業を余儀なくされます。
残業事例3 繁忙や急な欠員にともなう当日(または前日)の残業依頼
コールセンターの事業契約というのは、通常ブース数の確保といって、「その日、その時間帯にこれだけのオペレーターを用意します」という内容でクライアント約束します。
自社コールセンターであれば、事業計画として、ブース数を一つの大きな目標値として掲げます。コールセンターは本質的に、要員確保をその最も大きなミッションとしているからです。
というのも、いくら優秀なオペレーターた多数在籍しているコールセンターでも、繋がらないなら意味がないわけです。
オペレーターの質が良いか悪いかというのは、お客様の主観によって影響を受ける部分でもありますが、繋がるかどうかといのは全然別問題です。繋がらないコールセンターほど価値のないコールセンターはないのです。
したがって、コールセンターのデスクでは、時間帯ごとの計画値から欠員が出ることを非常に嫌います。
良いか悪いかは別として、どうしても人がいなければ、フォロー環境を多少悪化させてでも、デスク管理者をオペレーターとして投入し、欠員発生を防ぐのがセオリーとされています。
そんな中で、欠勤者や当日になっての有給宣言や、体調不良による早退や遅刻が発生してしまった場合、欠員を埋めるためにデスク管理者が総動員で補填要員を探すことになります。
具体的には、休日で出勤予定のなかったオペレーターに連絡して追加出勤の依頼や遅番オペレーターに早出出勤を依頼したり、出勤しているオペレーターにに残業依頼をかけていくのがどこのコールセンターでもルーティーン業務になっています。
あくまで会社都合であるため、もちろん断っても構わないです。
自分の予定あるなら、残業しなければいけない理由なんか一つもありません。
しかしながら、デスク管理者もオペレーターとして引っ張られてしまうと、自分たちの業務が逼迫してしまうため、必死です。あの手この手の言い回しでなんとか、残業依頼を成功させようとします。
本当に残業したくないなら、それをしっかりと伝えるのが一番ですが、どうしても上手い理由が見つけられない場合は、「スケジュールを確認してみないとわからない」と言ってすぐに回答しないという手がおすすめです。
残業事例4 「盛りシフト」による残業依頼
「盛りシフト」とは、オペレーターの契約時間以上のシフトがあらかじめ組まれている状態を指す通称で、人手不足を新規オペレーターの採用ではなく、既存オペレーターの残業によって解消しようとした際に発生します。
特に大規模コールセンターで起きやすく、ある種の構造的な問題となっています。
どうしても大量採用を企画すると、大量の退職者が生まれてしまうのです。かといって、ゆっくりと着実に増員することに重点を置いたら、それはそれで根本的に人手不足の状況がなかなか改善されないという悪循環になってしまいます。
他の残業事例と異なるのは、シフト作成段階で残業が前提となってしまうため、どれだけ自分が頑張ってお客様対応の効率化を図ったとしても、時間給をもらっている以上は、残業を避けることができない点です。
良いか悪いかは別として、残業というよりは、長時間シフトという方が近いでしょう。
残業事例5 要員不足にともなう営業時間終了後の(残業による)業務研修
人手が足りないと、営業時間中に既存オペレーターの業務研修を行うことも容易ではありません。というのも、時間ごとの計画ブース数に対して、オペレーターの数をぎりぎりで回してしまうと、新サービスのリリース等の必要な研修があったとしても、電話機の前から動かせなくなってしまうからです。
しかしながら、どうしても受けないと今後、仕事にならないということも出てきます。そこで発生するのが、残業による研修という仕組みです。
もちろん、あまりにぎりぎりの数でデスクを回さないことには、こんなことにはならないのですが、実際にはこういったコールセンターも存在します。
任意という形は取っているものの、オペレーターからしたら、新サービスがリリースされた後に困るのは自分自身であるため、結果的には残らざるを得ないという図式です。
まとめ)規模の大きなコールセンターは残業が多くなりがち!
以上が、「こんなにあった!コールセンターで発生する残業事例5選!」でしたが、いかがでしたでしょうか?